『ドゥルーズ 解けない問いを生きる』
発売:2002/10/25
メモ・書き抜き
鳥が空を飛ぶときに、鳥は自己をとりまく世界を俯瞰しながら、そのなかで自己の視点と動きを限定する。昆虫が密かな微動を感じるとき、微動の向こうの莫大な世界をかぎとりながら俯瞰をなし、そこで自分の動きを統御する。世界に放り出された遺伝子は、その遺伝子をとりまく莫大な過去と未来、そして無限に拡がる環境に探りを入れながら、遺伝子としての自己を組み換える。私は、鳥は、昆虫は、遺伝子は、いつもこうした無限の流れに潜在的にさらされている。無限の流れに俯瞰しつつ入り込むことによって、それは新しさを生きている。私や鳥や昆虫や遺伝子という(流れの停止した)事態が成立し、視点がとりだされるのは、こうした無限の俯瞰を前提にしてのことでしかない。潜在的に流れの全体性に入り込んでいることを、あらかじめ想定してのことでしかない。
本書 p.47 - p.48
ドゥルーズの哲学を単なるお話に終わらせないための自分用の書抜き。baku3.icon